ISBN:4101006059 文庫 太宰 治 新潮社 1952/10 ¥300
「人間失格」と気軽に言うが、そもそも「人間」とはなんなのだ?どういう人間が「合格」なのか?・・・太宰は自らを失格と思っている。「生まれてすみません」か。
・・・しかし、そもそも人間には合格も失格もないのである。井上ひさし氏は太宰に人間合格をあげていたが、そんなものは必要ない。いくら性格破産者と言われようが、太宰は太宰であった。ただ、それだけである。
たとえ女と心中しようが、太宰が太宰であった、死ぬまで太宰であり続け、自らの想いを自らの苦しみを飾ることなく綴っていった、その純粋な姿勢にこそ、人々は惹かれるのだ。その姿勢には太宰の人間としての強さがあるのだ。太宰は強かった。自分を偽り、世の中に合わせる、ということができなかった。非常に、不器用であった。なにも飾ることなく、自分自身であり続けなければならなかった。それができたということが太宰の強さなのだ。そこには合格も失格もないのだ。我々の一般的な基準でへたに合格をあげてはいけない。そもそも我々自身でさえ、合格といえる代物なのだろうか。真に自らを生きている人間に合格も失格もない。太宰はそういう人であったと思うのだ。
「人間失格」と気軽に言うが、そもそも「人間」とはなんなのだ?どういう人間が「合格」なのか?・・・太宰は自らを失格と思っている。「生まれてすみません」か。
・・・しかし、そもそも人間には合格も失格もないのである。井上ひさし氏は太宰に人間合格をあげていたが、そんなものは必要ない。いくら性格破産者と言われようが、太宰は太宰であった。ただ、それだけである。
たとえ女と心中しようが、太宰が太宰であった、死ぬまで太宰であり続け、自らの想いを自らの苦しみを飾ることなく綴っていった、その純粋な姿勢にこそ、人々は惹かれるのだ。その姿勢には太宰の人間としての強さがあるのだ。太宰は強かった。自分を偽り、世の中に合わせる、ということができなかった。非常に、不器用であった。なにも飾ることなく、自分自身であり続けなければならなかった。それができたということが太宰の強さなのだ。そこには合格も失格もないのだ。我々の一般的な基準でへたに合格をあげてはいけない。そもそも我々自身でさえ、合格といえる代物なのだろうか。真に自らを生きている人間に合格も失格もない。太宰はそういう人であったと思うのだ。
コメント
太宰はそうでない「普通」を好まなかった。
「失格」とか「合格」と言う単語は、単に「規格外」であるという主張をしたいがだけの「奇を衒った用法」に過ぎない。
その大仰な言い回しは、フィクションとしての「お商売」の成功をより確実な物にするために選択された単語である。
...結果的に、その作品で描かれた彼の姿が「普通」のものでしかないのは、なんとも皮肉な「お話」でああるのだが。
なんてのは、いかがでしょうか♪
で、「のぶすけ」さんと違う受け取り方も出来たというのは、私にとっては、実に興味深い事でもあるのですが...それでは、いけませんか♪