ISBN:4837670547 単行本 山下 康代 マキノ出版 2006/03/14 ¥1,365
・・・読んでいて、いろいろ共感する部分があったなあ。不登校、ひきこもり、吃音、精神科への入院はこの僕も経験しているし。もちろん、作者とまったく同じではないけど、作品を読んでいて自分の体験を思い出させられる部分も多かった。
読んでいて僕が率直に思ったのは、作者は吃音という十字架が重く、それがすべての根底にあるというようなニュアンスでお書きになられているけど、吃音はホンの入り口じゃないかなあって思った。なんだか読んでいて吃音以上の大きなこと、自分がここに存在しているということの不安感とか、自分がこの世界に存在することにおいて居場所がないというか、そんなものが背景にあるような気がした。本来の自分は誰からも愛されていない、必要とされていない、そのような自己の存在の不安というものがあるような気がする。根本の問題はそちらで、吃音以上に大きな問題だったのではないかなあと思った。勝手なことを書いてすみません。僕が僕自身の想いというか自分の不安や自分の体験とかと照らし合わせながら読んでいたもので。主観的な想いです。僕自身は家族とか家庭に問題があって、家族がバラバラになり機能不全となっていく中で、自分の本来の感情もあらわにできず、小さい時から自分の本来の姿が誰にも分かってもらえず、自分は自分のこの世界での存在というものに不安感を感じていたのですが、僕の場合はそれらが吃音とか強迫性障害とか不登校とか、ひきこもりという問題につながったような気がして。そんな自分の体験と照らして読んでいましたので、そんなふうに感じてしまいました。
出版社/著者からの内容紹介
いじめ、ひきこもり、高校中退、リストカット、薬物依存、自殺願望、セックス依存……。近年、若い世代にふえてきた社会現象。それも特別な少年少女だけでなく、ごく普通の若者が堕ちていくという現実。彼ら彼女らはなぜ堕ちていってしまうのか。
本書の著者は、幼い頃からの吃音、喘息による入退院、心の支えだった母の死、校内でのいじめを経て、不登校、ひきこもりになり、高校は10ヵ月で中退。独学の末、大学検定試験に合格し、大学へ。しかし、東京での一人暮らしは孤独感を強め、薬に頼る睡眠、伝言ダイヤルによる援助交際、そしてキャバクラ嬢に。編入試験を経て入った大学でもサークル仲間とのセックスに溺れ、人に傷つけられたり、だまされたりしてはリストカット、自殺未遂をくり返し、うつ病で精神科病棟への長期入院。退院後もデリバリーヘルス、キャバクラと仕事を転々と変え、「居場所」を見出せないまま苦悩の日々を続ける……。そんな彼女を救ったものは?
固く閉ざされた心が、静かに雪解けを迎える時。満たされない心。本当に必要としていたもの、それは温もり。少女から大人になるまでの長い夜が今ようやく明ける。29年間のすべてを赤裸々に綴った衝撃のノンフィクション。あなたのそばにもこんな女の子がいるはずです。
内容(「BOOK」データベースより)
寝床が欲しい。ほんの束の間、「あなたはここに居ていいんだよ」と私を受け入れてくれる寝床が欲しい。…私が望むものなんて、いつも、たったそれだけのことなのだ。母の死、大検、自傷、セックス依存、結婚…29年間のすべてを綴った衝撃のノンフィクション。
・・・読んでいて、いろいろ共感する部分があったなあ。不登校、ひきこもり、吃音、精神科への入院はこの僕も経験しているし。もちろん、作者とまったく同じではないけど、作品を読んでいて自分の体験を思い出させられる部分も多かった。
読んでいて僕が率直に思ったのは、作者は吃音という十字架が重く、それがすべての根底にあるというようなニュアンスでお書きになられているけど、吃音はホンの入り口じゃないかなあって思った。なんだか読んでいて吃音以上の大きなこと、自分がここに存在しているということの不安感とか、自分がこの世界に存在することにおいて居場所がないというか、そんなものが背景にあるような気がした。本来の自分は誰からも愛されていない、必要とされていない、そのような自己の存在の不安というものがあるような気がする。根本の問題はそちらで、吃音以上に大きな問題だったのではないかなあと思った。勝手なことを書いてすみません。僕が僕自身の想いというか自分の不安や自分の体験とかと照らし合わせながら読んでいたもので。主観的な想いです。僕自身は家族とか家庭に問題があって、家族がバラバラになり機能不全となっていく中で、自分の本来の感情もあらわにできず、小さい時から自分の本来の姿が誰にも分かってもらえず、自分は自分のこの世界での存在というものに不安感を感じていたのですが、僕の場合はそれらが吃音とか強迫性障害とか不登校とか、ひきこもりという問題につながったような気がして。そんな自分の体験と照らして読んでいましたので、そんなふうに感じてしまいました。
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